鳥取しゃんしゃん祭りという名前がおもしろいお祭りがあります。
しゃんしゃんという言葉は「湯がしゃんしゃん沸く」と「鈴の音がしゃんしゃん鳴る」という意味で名付けられたといいます。
今回は鳥取しゃんしゃん祭りの歴史や由来についてご紹介するとともに祭りの見どころや魅力を実際に行ってきた感想とともにお伝えします。
鳥取しゃんしゃん祭りの歴史と由来について
昭和36年に商工振興を目的に聖神社、大森神社の例祭と併せて誕生した「鳥取祭」は、市中パレードが主であったため、市民が参加する機会が少なく盛り上がりが得られませんでした。
そこで、鳥取県東部地方に古くから伝わる「因幡の傘踊り」を誰でも簡単に踊れるようにアレンジして、大衆化することを考えました。
当時の高田勇鳥取市長は、横枕地区の高山柳蔵氏に依頼して、現在の「きなんせ節」の振付を完成させ、昭和39年の鳥取市庁舎新築落成を記念して、この新作傘踊りを発表しました。
昭和40年の祭りからこの踊りを取り入れることになり、祭りの名称を広く募集したところ、山脇豪・藤井愃夫両氏の「しゃんしゃん祭」 が選ばれました。
「しゃんしゃん」とは、市街地の温泉で「湯がしゃんしゃん沸く」と「鈴の音がしゃんしゃん鳴る」という意味で名付けられました。
その後、昭和45年第6回から「鳥取しゃんしゃん傘踊り(歌い手:三波春夫等)」の振付が、そして平成に入ってから、「平成鳥取音頭(歌い手:北島三郎)」、その後、「しゃんしゃんしゃんぐりら(歌詞:全編鳥取弁)」が登場し、現在の「鳥取しゃんしゃん祭」では、これら4曲が踊られています。
また、「しゃんしゃん傘踊り」が『しゃんしゃん傘』というある程度大きな道具を用いる踊りであり、オリジナルの振り付けの動作を制約してしまう事と製作が手作りで手間がかかることから、入手が困難な場合がありました。
そこで、もっと気楽に参加していただくために、「すずっこ」が平成17年に考案され、翌年の第42回鳥取しゃんしゃん祭から「すずっこ踊り」として使われるようになりました。
幅広のしゃもじのような板に6個の鈴を取り付けたラテン楽器の「スレイベル」や「ジングル」といった楽器に似たもので、スナップを利かすとしゃんしゃん傘のように「しゃんしゃん」と鈴の音が響き、軽くて鮮やかな色なので色々なオリジナルの振り付けに活かせます。
鳥取しゃんしゃん祭りの見どころと魅力
鳥取しゃんしゃん祭は、鈴をつけた4色構成の和傘「しゃんしゃん傘」を用いて「きなんせ節」などの音楽に合わせて踊りながら、鳥取市内中心市街地の街道を練り歩く「一斉傘踊り」をメインとした、鳥取市では50年以上続けられている伝統的な夏祭りです。
「連」と呼ばれる、有志・企業・学校等の団体が、連ごとに並んで曲に合わせて踊る時のしゃんしゃん傘の鈴の音のさわやかさと、赤・青・白・金色で構成されるしゃんしゃん傘の美しさが、祭りのきれいさと壮大さを際立たせます。
また、「一斉傘踊り」が行われる前日か次の日には、鳥取県東部の一級河川である千代川において「納涼花火大会」が行われ、打ち上げ花火などが5,000発ほど上げられ、夏の夜をきれいに彩ります。
見どころはやはり一斉傘踊りの雄大さや鮮やかさです。男性だとたくましさ、女性だと艶やかさ、子供だと可愛さと一生懸命さが伝わってきます。
一斉傘踊りは、鳥取市街地中心部の若桜街道→駅前通り→太平線通り→智頭街道→片原通りを一周して行われます。
若桜街道や駅前通りは、毎年かなり混雑しますので、歩道から踊りを見たりするのはかなり難しくなります。踊りをじっくり見たい場合は、比較的お客さんが空いている智頭街道や片原通りで見るのがベストです。
ただし、鳥取駅から片原通りまで行くとなると、歩いて20分ほどかかります。また、若桜街道と智頭街道の間は、何本も通りでつながっているので、街道間の移動はしやすいです。
老若男女、幅広い世代が見に来られますので、変なお客さんはあまり見かけません。誰でも楽しめる祭りです。
屋台は駅前広場や若桜街道に設けられます。焼き鳥やりんご飴、綿菓子などのオーソドックスな屋台です。
若桜街道沿いには、飲食店が多くありますが、当日は混んでいる可能性があります。また、鳥取駅内には、ドトールなどの飲食店、鳥取駅南側には、スターバックスやイオン鳥取店があり、そこでも食事はできます。
鳥取しゃんしゃん祭りの期間と会場など概要
【期間】
毎年お盆休みの時期に行われます。(8月13日~15日あたり)
【住所】
鳥取県鳥取市
JR鳥取駅から徒歩1分と近くで開催されます。
公式サイトはコチラ→鳥取しゃんしゃん祭り
【料金】
無料
【駐車場】
駅周辺には有料の駐車場がありますが、満車になる可能性が高いです。列車やバスを利用して下さい。
【混雑状況】
毎年、若桜街道と駅前通りは混雑します。
【交通規制について】
一斉傘踊りがある当日は、15:00ぐらいから22:00ぐらいまで、若桜街道、駅前通り、太平線通り、智頭街道、片原通りは通行止めになります。
まとめ
ここ最近では、納涼花火大会や前夜祭が合わせて行われています。毎年細かく日程が変わるので、調べてから行くことをお勧めします。
とても多くの人で賑わい混雑しますが、行ってみるとその魅力を感じるかと思います。
歴史あるお祭りですのでぜひ参加してみてくださいね。