子どもに読み聞かせる絵本の選別って難しいですよね。
本屋さんの絵本コーナーを覗いて、あまりの冊数に圧倒された経験はないでしょうか。
子どもは絵本が大好きです。
絵本そのものが好きな場合もあれば、”読んでもらう”ことが好きな場合もあります。
そして年齢によって絵本の楽しみ方が変わります。
想像力や語彙のためにも、絵本の読み聞かせは大切というのは有名な話。
たくさん読んだ方が良いのかな?
どんな本が良いのかな?
どうやって読んだら良いのかな?
と、頭を悩ませる保護者の方も多いでしょう。
今回は、絵本の読み聞かせをいつから行い、どのような経過となったのか実体験をもとにお伝えします。
絵本の読み聞かせはいつから?5年間の変遷を振り返る
絵本大好きな我が家の子ども。
最初に絵本を用意したのは生まれて2か月目の時でした。
もちろん全然”読み聞かせ”できませんでした。
でも、ちょっとずつ買いそろえ、飽きずに読み聞かせること9か月。
初めての反応は、1歳になる少し前の頃でした。
それまでも絵本を見ることは好きで、ペラペラページをめくったりして遊んでいました。
しかし上下逆・めくる方向もめちゃくちゃで、絵本を楽しむというより紙をめくることを楽しんでいるという様子。
それがある日、絵本を読み聞かせた時に初めての反応がありました。
いつものように読んでいると、あるページで一生懸命自分の髪の毛を摘まみ上げる子ども。
「ん?」と思ってよくよく観察してみると、絵本のそのページはキャラクターが髪の毛を指すシーン。
子どもはキャラクターの動きに合わせて、自分の髪の毛を持ち上げていました。
キャラクターが目を指せば、子どもの目を指さす。
歯を指せば、口を「あーん」と空ける。
「おぉ!」と感動したことを覚えています。
それからは、読み聞かせの時間が特別な時間になりました。
月齢・年齢によって反応はどんどん変化します。
最初は前述の通りだったのが、だんだんと注目するポイントが変わってきました。
動物が識別できるようになれば鳴きまねをして盛り上がることも。
読み聞かせる人に憧れてか、誰かに読み聞かせるように声を出しながらページをめくることも。
喋れるようになってからは、絵本のストーリーを理解してから自分なりに物語をおさらいして聞かせてくれたこともあります。
だんだんと一人で絵本を眺めることも多くなりました。
毎日寝る前に1冊絵本を読むのですが、4歳の頃には大好きで何度も読んでいる絵本の言葉を一言一句すべて丸暗記していて驚かされました。
絵を見て「これは何?」「これは?」とストーリよりも描かれている世界に夢中になることも。
調べよう!といって図鑑やインターネットで出てきた木の実や虫を調べて楽しみました。
その後は、言葉一つ一つが気になるのか「この言葉は何?」「どんな意味?」と質問攻め。
ちょうど良い機会だと思い、そんな時は一緒に国語辞典を開いてその「言葉の意味を調べる方法」を体験させています。
最近では、文字そのものに興味が出てきて、読める平仮名・カタカナ・アルファベットの数が自然と増えています。
たった一冊の絵本でも楽しみ方がこんなにあるのかと、親の方が驚かされています。
子どもは遊びの天才。
「遊び」は「学び」。
興味を持ては、スポンジのようにぐんぐん吸収するのが子どもです。
絵本は本当に大切だな、と実感しています。
子供の絵本の読み聞かせの影響は?人によって変わるの?
以前、読み聞かせは女性と男性と同じくらいの配分でした方が良いという話を聞きました。
その理由は、女性と男性ではアプローチの仕方に大きな違いがあるから。
日本では母親をはじめ女性が圧倒的に読み聞かせをする機会が多いそうです。
そして日本人親子の特徴として、読み聞かせは”静かに”する傾向が強い。
女性は絵本のストーリーを忠実に読み上げ、子どもは静かに耳を傾ける。
この「当たり前」の光景は、実は日本人女性の特有の読み聞かせスタイル。
海外では、絵本の読み聞かせは賑やかにコミュニケーションを交わすスタイルが多いそうです。
絵本に出てきた物についてコメントを挟んだりして、ストーリーよりも話題の広がりが重視されることも。
そんな海外スタイルの絵本読み聞かせは、男性が上手だと聞きました。
女性は子どもと密接に関わる時間が男性より多くなる傾向があるため、子どもが疑問に思わないように、子どもの成長に合わせて言葉をかみ砕いたり、読み替えたり、分かりやすく区切ったりと自然と工夫をします。
それに対し、男性は文字は文字として読み、子どもの疑問に対しては子どもの身近なものに例えて教えてあげる人が多いそうです。
そのため、ストーリーからは脱線しやすくなります。
しかし、その分身近な話題に話を振るので、話題が広がり子どもの興味が絵本を発端として様々な方向に広がることになります。
女性の読み聞かせスタイルと男性の読み聞かせスタイルでは、学べること、感じること、気づくことが違います。
同じ絵本でも情報の種類や量が変わってくるのです。
機会があるのなら、ぜひ色々な人に読み聞かせをしてもらえる環境を作ってみると面白いと思います。
これも「絵本の読み聞かせ」の可能性ですね。
まとめ
「絵本の読み聞かせ」と一言に言っても、子どもの時期や読む人によって無限の広がりを生み出します。
絵本の数を多く与えることだけが重要なポイントではないんですね。
そう考えると奥が深くて難しいと感じられるかもしれませんが、子どもと一緒に楽しむ気持ちで向き合えば大丈夫だと思います。
子どもが注目するポイントをじっくり見分けて、一緒に子どもの”発見”を見守りましょう。