子育て・教育

食べない、元気がない…子どもの夏バテ・食欲不振、無理に食べさせなくていい理由と対策

夕飯を作っても、子どもがひと口、ふた口しか食べずにお箸を置いてしまう。

「せっかく作ったのに」という気持ちと、「ちゃんと栄養が足りているのかな」という心配が、同時に押し寄せてきますよね。

顔色はそこまで悪くないのに、なんとなくぐったりしている。遊びには誘えば行くけれど、すぐに「疲れた」と言う。いつもと違う小さな変化に、敏感になってしまいますよね。

そんな夏の子どもの様子に、戸惑っているママは少なくありません。他の子と比べて「うちの子だけ」と感じてしまうこともあると思います。

今日は、子どもの夏バテ・食欲不振がなぜ起こるのか、そして無理に食べさせなくていい理由と、食べやすくする工夫についてお伝えします。

「せっかく作ったのに」という気持ちを手放すことも、実は対策のひとつです。

まずは、なぜ食べたくなくなるのか、体の仕組みから見ていきましょう。

食卓でご飯が半分残ったお茶碗を前に元気のない子どもと心配そうな母親

なぜ子どもは夏バテしやすいのか

子どもは大人よりも体温調節の機能が未発達で、暑さの影響をより強く受けやすいといわれています。

汗をたくさんかいて体力を消耗するうえに、寝苦しさで睡眠の質が下がると、自律神経のバランスが乱れやすくなります。

その結果として現れるのが、食欲不振、だるさ、寝つきの悪さといった、いわゆる「夏バテ」の症状です。

大人の夏バテと違い、子どもは自分の不調を言葉でうまく説明できないことも多いです。だからこそ、食欲や表情、動きの変化が、体調を知る大きな手がかりになります。

「お腹すいてない」「疲れた」というシンプルな一言の裏に、体力の消耗や睡眠不足が隠れていることがあります。

食べる量が減ったこと自体を問題視するより、「なぜ食べたくないのか」という背景に目を向けることが、対応を考えるうえでの第一歩になります。

暑さで体力を消耗し、寝苦しさで睡眠の質が下がって自律神経が乱れている状態だと考えると、食欲が落ちるのも自然な反応だとわかります。

風邪のときに食欲が落ちるのと同じように、夏バテも体からのサインのひとつなんです。

無理に食べさせなくていい理由

「残さず食べさせなきゃ」という気持ちは、多くの親が持っているものだと思います。

でも、夏バテで食欲が落ちているときに無理に食べさせようとすると、食事の時間そのものが子どもにとって嫌なものになってしまうことがあります。

食欲がないときは、まず「食べられるものから、少しずつ食べる」という考え方に切り替えてみてください。

3食きっちり同じ量を食べることにこだわらず、1日トータルで必要な栄養が取れていればよい、というくらいの気持ちで十分です。

好きなものだけを少量でも口にできていれば、それは決して「何も食べていない」状態ではありません。

食事の量より、水分と睡眠がしっかり取れているかのほうが、実は優先度が高いと考えてみてください。

無理強いをやめるだけで、食卓の空気が軽くなり、結果的に子どもの食が進むこともあります。

「残さず食べなさい」と言われ続けると、子どもにとって食事の時間そのものがプレッシャーになってしまうことがあります。

反対に、「食べられるだけでいいよ」と声をかけると、意外と自分から箸を伸ばすことも少なくありません。

食べる・食べないを大人がコントロールしようとするより、子ども自身の「食べたい」という気持ちを待つほうが、長い目で見るとうまくいくことが多いです。

そうめんに温泉卵と炒めた肉をトッピングする手元

食欲がない日でも食べやすい工夫

食べる量そのものより、質を意識した工夫がいくつかあります。

①ビタミンB1を含む食材を取り入れる

ビタミンB1には、疲労回復を助け、糖質をエネルギーに変える働きがあるといわれています。豚肉は、ビタミンB1を多く含む代表的な食材のひとつです。

薄切り肉をさっと炒めるだけでも、手軽に取り入れられます。

②そうめんには、たんぱく質をひとつ足す

夏はのどごしのよい、冷たい麺類に偏りがちです。

そうめんそのものは悪いものではありませんが、炭水化物に偏りやすいので、温泉卵や炒めた肉、ツナなどのたんぱく質をひとつトッピングするだけで、栄養のバランスがぐっと整います。

③冷たいものだけに偏らないようにする

アイスや冷たい麺類ばかりが続くと、胃腸が冷えて、かえって食欲が落ちてしまうことがあります。

すべてを温かい料理にする必要はありませんが、味噌汁やスープなど、温かいものを1品添えるだけでも、胃腸への負担をやわらげてくれます。

品数を増やす必要はありません。「いつもの1品に、ひと工夫加える」くらいの気持ちで十分です。

④食べやすい温度・見た目にする

熱々の料理は、食欲が落ちているときには余計に箸が進みにくいことがあります。

少し冷ましてから出す、ひと口サイズに切る、好きな器に盛るなど、食べるまでのハードルを下げる工夫も効果的です。

彩りをほんの少し意識するだけでも、見た目から食欲がわくきっかけになります。

水分補給と、受診の目安

食欲不振と合わせて注意したいのが、水分不足です。

こまめな水分補給を心がけ、水や麦茶など、カフェインを含まない飲み物を選ぶようにしましょう。

のどが渇いたと感じてから飲むのでは遅いこともあるので、遊びの合間や食事の前など、タイミングを決めて声をかけるのがおすすめです。

一気に大量に飲ませるより、少しずつ何度も飲ませるほうが、体への負担が少なくてすみます。

食事からも水分は摂れるので、食欲がないときほど、飲み物での補給がより大切になります。

みそ汁やスープ、果物など、水分を多く含む食品を献立に取り入れるのも一つの方法です。

次のような様子が見られたときは、家庭でのケアだけで様子を見るのではなく、早めに医療機関に相談してください。

– 水分もほとんど摂れていない
– ぐったりして、呼びかけへの反応が鈍い
– おしっこの回数や量が明らかに減っている
– 症状が数日以上続いている

食欲不振が長引いたり、食事も水分もほとんど取れずぐったりしている場合は、脱水症状を起こしている可能性もあります。

「様子を見ていいのか、受診したほうがいいのか」で迷ったときは、様子見よりも早めの受診を選んで大丈夫です。

判断に迷うこと自体は、決して大げさな心配ではありません。

小さな変化に気づけるのは、日々そばで見ている親だからこそです。

迷ったときに相談できるよう、かかりつけの小児科や、休日夜間の相談窓口の連絡先を、あらかじめスマホに控えておくと安心です。

今日からできる、3つの一歩

子どもの夏バテ・食欲不振は、特別な対策よりも、日々の小さな工夫の積み重ねで乗り切れることが多いです。

今日からできることとして、次の3つを試してみてください。

1. 「残さず食べる」ではなく「食べられるものを少しずつ」に切り替える
2. そうめんなどの麺類には、たんぱく質をひとつ足す
3. 水分補給をこまめに行い、ぐったりした様子が続くときは早めに受診する

食べる量が減っている姿を見ると、つい不安になってしまいますよね。

でも、それは子どもの体が暑さに一生懸命対応しているサインでもあります。

完璧な食事を目指さなくても大丈夫です。今日、ひとつだけ工夫を足してみてくださいね。

夏が終わるころには、また自然と食欲は戻ってきます。多くの場合、季節が変われば体調も落ち着いていくものです。

それまでの間、あまり気負わずに、できる範囲で付き合っていきましょう。

この記事を書いた人


-子育て・教育

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

関連記事

子どものうそ、頭ごなしに叱る前に知っておきたいこと

目次1 「うそをついた」と気づいた瞬間の動揺2 まず問いたいのは「なぜうそをついたのか」3 叱責の前にさりげない会話で探る4 親の言動が、うそを増やしていることもある5 「悲しい」という気持ちを見せる …

子どもの自己肯定感を育てる、日々の言葉かけの工夫

目次1 何気ないひと言が、子どもの心を作っている2 小さなことでもほめる、感謝を伝える3 結果ではなく「過程」に注目する4 具体的に伝えることで強みが伝わる5 失敗した時こそ、過程に目を向ける6 期待 …

絵本の読み聞かせ、何歳まで続ける?習慣にするコツ

目次1 「もう卒業した方がいいのかな」というためらい2 読み聞かせに「始め時」はない3 「何歳まで」という決まりはない4 読み聞かせがもたらす効果5 習慣にするための時間の作り方6 子どもが選んだ本を …

保育園の入園は何歳から?専業主婦は保育園に入れるのは難しい?

子供が少しずつ成長していくにつれて、考えなければならないのが保育園や幼稚園の入園。 今ではプレスクールなどもありますが、幼稚園は3歳頃から通うことが多いと思います。 しかし保育園はというと、0歳からで …

2歳の子供に習い事は必要?おすすめの習い事も知りたい!

2歳児になると、自分でできることや興味があるものが増えてきますよね。 特に、幼児教育というのは、子供の将来に大きく関係をします。 今は知育ブームということもあり、2歳の子供にも習い事をさせたいと思って …