木枯らしが吹く寒い季節、コンコンと咳が出ることってよくありますよね。
でも、「風邪は治ったはずなのに、咳だけがもう二週間以上も続いてる…」なんて時は不安になってきますよね。
たかが咳とあなどらないほうがいいんです。
もしかすると重大な病気のサインかもしれません…!
12月9日放送のジョブチューンで、咳にまつわるとても為になる特集がやっていました。
この記事では、
・命にかかわる危険な咳の見分け方
・咳が止まらない時に考えられる病気
・咳を抑えるのに効果的な食べ物
について、シェアしますね!
咳でつらい思いをされてる人、長引く咳に不安を感じている人の参考になれば幸いです。
目次
二週間以上咳が続くとき、何の病気が考えられる?
まず咳とは、口から肺につながる空気の通り道に入った異物を外に出す体の防御機能です。くしゃみと一緒ですね。
咳は夏より冬の方がよく出ますが、寒くて乾燥している冬には咳の原因となる風邪はもちろん、呼吸器系の病気が非常に増えていくんです。
咳の原因は風邪など含め、実に100種類以上なんだそうです。
なかには、命に関わる危険な咳の場合もあるので、「たかが咳」と思っている方は注意してください。
どの病気が原因で咳が出てるのか簡単に見極めるのは難しいんですが、危険な咳だと見極める基準は「咳が二週間以上続いている」ことです。
(私は1ヶ月くらい?と思っていましたが、たった半月なことに驚きました。だって治りづらい風邪とかたまにありますもんね?)
医療界で2週間以上続く咳は危険とされている理由ですが、咳の症状として一番多い病気は、やっぱり風邪なんです。
ただ、風邪のほとんどは自然治癒力によって2週間あれば完全に治ります。
それなのに2週間異常咳が長引いているということは、風邪以外の病気の可能性が高いというわけなんですね。
では一体、どのような咳だと危険信号なのでしょうか?
次にあげる症状に当てはまるものがあったら要注意です。
暖かい部屋から寒い外へ出た時に出る咳
「寒いところから暖かいところに行った時も咳が出る」
「暖房の効いた部屋から寒いところへ出ると咳が出る」
急な温度の変化によって出る咳の場合、「咳ぜんそく」の可能性が高くなるんです。
ぜんそくは聞いたことがあっても「咳ぜんそく」って言葉、聞きなれないですよね。
実は咳ぜんそくは最近急増していて、過去30年間で3倍以上にも増加しているんです。
今では日本人の10人に1人が咳ぜんそくにかかっているとの統計があります。
2週間以上続く長引く咳の場合、大半は咳ぜんそくだと言われています。
咳ぜんそくとは
咳ぜんそくとは、軌道の粘膜に炎症が起こり、軽い刺激にも敏感に反応してしまい咳が出る病気です。
風邪が治った後に咳だけが2週間以上続いた場合は、咳ぜんそくの疑いがあります。
ほおっておくとおよそ3割の人が、ぜんそくになってしまうんです。つまり、咳ぜんそくは「ぜんそくの予備軍」なんです。こわいですよね。
「ぜんそく」は「咳ぜんそく」よりも気管支が炎症で細くなってしまいますので、呼吸困難になって命をおとすことも…。
実は今全国で800万人と推定されるぜんそく患者のうち、成人がおよそ500万人。そのうちの7割が成人になってから発症していて、なんと年間で約1500人も成人が死亡しています。
「咳ぜんそく」はたかが咳だとあなどってはいけない病気なんです。
寝ている時に出る咳
私もコンコンと乾いた咳が出ることがあります。夫は横でゴッホゴッホと咳をすることがありますが、それは無呼吸症候群な感じでまた違うと思います。
原因としては、3つの病気が考えられます。
ぜんそく
夜間から明け方にかけて気管支が敏感になってしまいますので、ぜんそくの方は夜に咳が出やすくなるんですね。
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは、食道と胃の境目にある筋肉が緩んで、逆流した胃液によって食道が炎症を起こしてしまう病気です。
寝ている時に喉のあたりまで逆流してきた胃液が、咳の原因となってしまうんです。
最近、逆流性食道炎って多いですよね。
私のまわりでも以前の職場の上司や、友人の中にいます。
実は2000年以降急増していて、日本人の10人に1人が逆流性食道炎であるといわれています。
逆流性食道炎による咳の特徴としては、胃酸がのどの方まで上がってきますから、「胸やけ」したり「のどがイガイガ」したりという違和感があることが多いです。
若い人でも食の欧米化によって、逆流性食道炎になる人が増えてきています。
誤嚥性肺炎
日本人の死因の第3位が「肺炎」なんですが、年間でおよそ12万人の人が亡くなっています。
そのほとんどが70歳以上の高齢者で、肺炎の約7割が「誤嚥性肺炎(ごいんせいはいえん)」です。私の祖父もこれで亡くなりました。
ふつう健康な人が食事をする場合、気道につながる弁が閉まって食べ物や飲み物は食道へと入ります。
ところが誤嚥性肺炎の患者は、加齢などによる筋力の低下が原因で弁の開閉がうまく機能せず、食べ物飲み物、さらには唾液までもがあやまって気管や肺に入ってしまうため、異物を吐き出そうと咳が出てしまうというわけなんです。
特に一番危険なのが唾液。
唾液の中には多くの細菌が生息しているため、気管や肺の中に入ると細菌が繁殖してしまい、気付かぬうちに肺炎になってしまっているという場合が多いんだそう。
寝ている最中に出る咳は、あやまって気管や肺に入ってしまった唾液を出そうとしている場合も多く、誤嚥性肺炎の可能性があるんですね。
誤嚥性肺炎を予防する方法はあるのか?
誤飲性肺炎を予防する方法は、次の2つです。
1.1日4回の歯磨き
「起床時」「朝食後」「昼食後」「寝る前」
口の中の最近が減ることによって、結果的に気管支や肺に入る最近の数を減らすことができます。
2.食事の前に30秒で3回唾液を飲み込む
食事の前に唾液を飲み込むことで、飲み込む機能のウォーミングアップになって、食事中に食べ物や飲み物があやまって気管や肺に入ってしまうのを減らしてくれます。
さらに毎日行うことによってのどの筋力を鍛えてられます。唾をごっくんと飲み込むだけでいいから簡単ですね。
もし高齢で30秒以内で3回飲み込めない人は、できるだけ訓練をした方がいいとのことです。
咳に効く飲み物 効果的なのはカフェイン
さて、咳にまつわる病気がいろいろとわかりましたが、実は咳に効く飲み物があるんです。
それは「コーヒー」です。
どうしてコーヒーを飲むと咳が抑えられるのかというと、コーヒーに含まれるカフェインという成分には、気管支をひろげてくれる作用や、炎症を抑える作用があるので呼吸が楽になります。
インドでは古くから咳止めの薬としても、使用されていたんだそうですよ。
コーヒーには咳を抑える他にも、「コーヒーをまったく飲まない人」より「コーヒーを1日3杯以上飲む人」の方が、ぜんそくの発症リスクが28%低い研究結果が出ています。
コーヒーが苦手な人や飲めないようなお子さんは、コーヒーの約半分のカフェイン量になりますが、緑茶と紅茶もおすすめです。あとはコーラにもカフェインが含まれていますね。(飲みすぎはいけませんが)
ただこれは咳の症状はやわらげてくれますが、病気そのものに効くわけではないです。気になる場合は、必ず病院で診てもらいましょうね。
咳を引き起こす病気の予防に呼吸筋を鍛えるエクササイズ
咳にまつわる病気を見てきましたが、これらの病気の予防に効果的なエクササイズがあります。
そもそも肺そのものには筋肉がなく、肺のまわりにある呼吸筋を動かすことで、肺を膨らませたり縮ませたりして呼吸を行っています。
そんな呼吸筋を鍛えることで肺活量が上がって、呼吸をするのが楽になるというわけなんです。。
さらに咳を出す力も強くなるので、異物が気管や肺に入りにくくなって多くの病気の予防にもつながるんですね。
呼吸筋を鍛えるエクササイズ
次の手順で、1日10回くらいを2セット行ってください。
長く息を吐くのがポイントです。
1.両足を肩幅に開き背筋をのばす
椅子に座った状態でもOKです
2、両手を頭のうしろで組み鼻から大きく息を吸う
胸が大きく膨らむように意識して、鼻から息をゆっくり吸い込みます
3.手を上に伸ばしながら、口から息を吐ききる
口から息を吐き出しながら両腕を真上に上げて全身を伸ばし、胸とおなかがストレッチされているのを感じながら息を吐ききります
まとめ
風邪の症状などで何気なくしている咳ですが、こんなこわい病気が隠れていることもあるんですね。
たかが咳とは思わず、日ごろから気を付けておくことが大切だと感じました。そして、事前に知識をもっておくと、咳が出た時にもあわてず対処することができそうですね。
私の母も、風邪をひいたときによく咳だけ長引いて困っていることがあるので、今回得た情報を教えてあげたいと思います。
そして、いま咳でつらい思いをされている方も、はやく楽になりますように。。