お客さんが持ってきてくれた手土産のお菓子、私は今まで「ありがとう~♪」と言って一緒においしく頂いてました。
でも、「手土産を出すのは失礼にあたる」という昔ながらのマナーの存在を知り、今まで失礼なことしてたんじゃ?!と急に不安に。。。
手土産をその場で一緒に食べることが普通になってきてはいますが、昔ながらの礼儀作法の人からしたら不快に思うかもしれないですよね。
- もらった手土産を一緒に食べる人
- もらった手土産はお客様には出さない人
この記事では、両者ともに気持ちよく過ごすにはどうすればいいのかをまとめました。
目次
来客からの手土産はすぐ出す?
冒頭でも書いたように、「お客様の手土産をお出しするのは失礼にあたる」というマナーを、私が知ったのは最近のことです。
なぜマナー違反かというと、お客様が来られるのに、何のもてなしも用意していなかった(歓迎していない)ことになるからなんですね。なのでいただいた手土産は、ありがたいものとして神棚や仏前にお供えしたりします。
そのマナーを知ってから思い返してみると、今までに持って行った手土産を出されなかったことがありました。
お茶菓子を用意してくれてましたし、私も自分の手土産が食べたかった!というのではないんですが、単純に「おいしいから、食べて喜んでいるところが見たかったなぁ」とちょっとさみしい気持ちになったのを覚えています。
お渡しした手土産はお相手の方のものなので勝手な考えですし、マナーについて私が無知だったんですね^^;
でも、最近はいただいた手土産をすぐに開けて一緒に食べる方が多くなっています。
昔ながらのマナーだからとその場で開けずしまい込んでしまうと、一緒に食べようと思って持ってきてくれたお客様であればがっかりさせてしまいますよね。
なので、目上の方や、熨斗がかけてあるような箱包みのお菓子をいただくようなかしこまった席でなければ、いただいた手土産はすぐにお出しすることをオススメします。
手土産を開けるタイミングと出す時に添える言葉
手土産を開けるタイミング
食事やお茶が始まってからだとタイミングが難しいので、開けるのはいただいてすぐがいいです。
とはいえ、玄関でいただいてしまった時には、お部屋にお通して、お客様の上着や荷物を落ち着けてからにしましょう。
お客様に「ありがとう~(≧▽≦) 開けていい??」(関係性により丁寧語で)という感じで、嬉しい気持ちを表情とともにその場で伝えます。
そして、「お茶は用意してたんだけど、おいしそうだから一緒にいただいてもいいかな?」と言ってことわりを入れ、いただくことにします。
手土産を出す時に添える言葉
手土産にいただいたものを器に盛ってテーブルにお出しする時に、必ず次のような言葉を添えましょう。
「おもたせですが、失礼します」
「おもたせで、恐縮ですが…」
「おもたせ」は「お客様からいただいた手土産」を意味します。
お招きする側が、お客様からの手土産の尊敬語として使う言葉ですね。最近、「おもたせ」はまちがった使い方がよくされていますが(「おもたせに喜ばれるお菓子ランキング」などの表現はおかしい)、しっかりとその意味を覚えておきましょう。
この一言があれば、「お客様からの手土産はお出ししない」という価値観の方にも、失礼がありません^^
お客様の用意してくれたものだけだと、あなたの手土産を待っていたのよって準備ができてない印象になるとよくないので、自分が用意したものも必ず一緒にお出ししましょうね。
お客さんのものをメインでお出して、自分が用意したものは横におしゃれな器にでも、少な目に入れて添えるようにするといいですよ^^
食べながら「おいしい!どこのものなの?」「私○○が本当に好きで…」などあれこれ話も膨らみますし、そんな喜んでいるあなたの様子を見て、お相手の方もきっと悪い気はしないでしょう。
お客さんからの手土産が用意していたものとかぶった場合はどう出す?
お客様にケーキをお出ししようと思ってたら、持ってきてくれたのもケーキだった!というときは困ってしまいますよね。
このように、お客さんが持ってきてくれた生菓子と、自分が用意していた生菓子がかぶってしまった場合は、お客様の手土産をありがたくいただきましょう。
「同じ物持ってきてしまった!」と気を使わせないように、自分もケーキを用意していることはあえて言わないでおくと書いてあるマナーの本もあります。
ですが、ここは相手との関係性によって臨機応変に考えて大丈夫です。
「私もケーキ買っちゃったんだ~」とケーキバイキングのように楽しんでもいいですし、自分の用意していたケーキはお土産にするというのもありですね。
ただし、満腹度やあちらの家族構成など、迷惑にならないと判断できた場合のみにしましょう。
「お子さんや旦那さんよかったら召し上がって」と一言添えるといいですよ。
今度から生菓子を用意する場合は、「ケーキ用意してるから手ぶらできてね~」などと事前に伝えておくようにしましょう。
さらにいらぬ気を使わせないように配慮するならば、
手土産の量が多かった場合も少なめに出したり、持ち帰ってもらうなどの対応がしやすい、個包装された焼き菓子などを用意しておくと安心ですね。
まとめ
日本語と同じで様々なマナーも、時代とともに意味や捉え方も移り変わっていくもの。
ちょうどいま、いろんな価値観の人が混在している過渡期にあります。
本来マナーとは、人々が気持ちよく暮らすためにあるはず。
「私が正しい」「だからあなたはまちがってる」となったら本末転倒ですし、それこそさびしいですよね。
表面的なマナーにばかり気をとられるのではなく、その根底にある相手を気遣う心を大事にしたいですね。