さっきまで元気だったのに、夜中に突然子供が嘔吐…!
一度だけでなく二度三度と数回繰り返した場合、病院があいている昼間ならまだしも、夜間や休日だと親の不安はさらに強くなってしまいます。
私も子供が初めて胃腸風邪にかかった時は、寝ているからこのままそっとしておくべきか、今すぐ病院へ連れて行くべきかとても迷いました。
親としては判断材料がないと、受診のタイミングを決めるのは難しいですよね。
この記事では、子供が嘔吐した場合に、夜間救急やかかりつけの小児科を受診する目安についてお話します。
目次
子供が嘔吐した時に病院を受診する目安は?
大人は数回嘔吐したとしても、自分のことであれば今回は大丈夫だろうとすぐに判断することができます。
ですが、子供のこととなると、心配ですぐに病院にかかりたくなってしまいますよね。特にまだ言葉でうまく伝えられない月齢であればなおさらです。
そんな時、子供の病気が一般的にどんなものか知っていれば、なんでもかんでも慌てる必要はなくなります。
それまで元気だったのに、急に熱が出たりする
■短い時間で症状が回復する場合が多い
嘔吐してもそのあとケロっとしていたりする
■大人が症状を見て客観的に深刻度を把握しやすい
大人だと無理して症状を軽く言ったりするが、子供は症状そのままの行動をとる
このようなことを理解していたら、すぐに病院へかけ込むべきか、しばらく様子を見てから受診の有無やタイミングを決めるかの判断がしやすくなりますよね。
数回繰り返す嘔吐は、そのほとんどがノロやロタの感染性胃腸炎である場合が多いです。
脱水症状がない限り、病院へかかっても吐き気止めや整腸剤などの対症療法で様子を見ることになります。
上の内容をふまえたうえで、一番子供のことをよく見ているお母さんから見て「あきらかにおかしい」という様子がなかったら、昼間の診療時間内の受診で大丈夫です。
嘔吐している子供を病院の夜間救急へ連れていった方がいい場合
夜間救急や、休日の急病診療所などは、かなり具合の悪い人がたくさんいる可能性が高いです。
インフルエンザや感染性胃腸炎などいろんな菌がウヨウヨしていそうな病院に、ただでさえ抵抗力が落ちていると考えられる子どもを連れて行くのはできれば避けたいですよね。
それに押しかける人数に対して人員は少ないですから、待ち時間がどうしても長くなってしまうので子供もつらいです。
嘔吐は大人でもすごくつらい症状ですから、心配なのはとってもよくわかります。
ですが、前述したとおり感染性胃腸炎であれば、夜間救急にかかっても基本的には対処療法のみです。
1~2回の嘔吐であれば夜間救急にはかからずそのまま様子を見てもいいでしょう。
たとえば一晩で2~3回嘔吐したくらいなら、ひどい脱水状態になることもありません。
とはいえ、それでも子供をすぐにでも夜間救急など時間外の急病診療に連れて行った方がいいケースもあります。
嘔吐がどんどんひどくなっている
嘔吐したあとは胃が敏感になっているので、すぐに水分や食べ物を入れてしまうと繰り返し吐き気を誘ってしまいます。
ですが、食べ物や水分を制限しているのにもかかわらず、繰り返し吐き続けて顔色も悪くぐったりしているようなら、夜間や休日でも受診した方がいいです。
脱水状態が疑われる
長時間おしっこが出ない、泣いても涙が出ない、唇が渇いているなど脱水症状が疑われる場合もすぐに受診してください。
特に、赤ちゃんや2~3歳の乳幼児は、体が小さいぶん脱水状態になりやすいです。
嘔吐と一緒に下痢のひどい下痢の症状がともなっている場合は、特に注意してください。
吐いたものに、血液や胆汁(緑色のもの)が混じっている。
ウイルス性胃腸炎以外の病気も疑われます。ただちに受診してください。
ウイルス性胃腸炎以外の嘔吐の原因として髄膜炎という病気があり、ほかに頭痛や発熱もとまないます
髄膜炎にはウイルス性と細菌性があって、細菌性髄膜炎は重症化することがあるので入院して抗生物質を投与することになります。
髄膜炎の可能性があるか?をチェックするには、発熱と頭痛の他に「項部硬直」という症状がないかを見ます。
これは首を前にしようとしてもうまくうつむけない、背中が痛いというなら「項部硬直」の疑いがあるので、すみやかに夜間・休日診療に連れていきましょう。
子供が嘔吐したあと元気なら様子を見て大丈夫?
吐いた回数が少なくて、ちょっとでも水分がとれているようなら急いで受診しなくて大丈夫です。
そのまま寝てしまったようであれば、嘔吐物がつまっていないかだけ気を付けてゆっくり休ませてあげてください。
ウイルス性胃腸炎であれば、その病気自体の特効薬があるわけではなく、ウイルスが外へ出きったら完治します。
吐き気を助長しないために、「すぐに水分を与えない」「牛乳、乳製品、、柑橘系の果汁を与えない」ことに気を付ければ、吐き気のピークはだいたい半日ほどです。
嘔吐が止まり、機嫌よく過ごしている、気持ちよさそうに睡眠もとれているようなら、無理に病院へ行かなくても問題ないですよ^^
いったん固形物をとるのはひかえ、経口補水液やスポーツドリンクを最初は少量から与えましょう。(関連記事→赤ちゃん嘔吐後の水分補給に母乳はNG?経口補水液の作り方と脱水症状を見分けるポイント)
ほしがる量の水分を嘔吐なく与えられるようになったら、離乳食であったり消化にいい食事を少しずつ再開させてください。
そして、感染予防に嘔吐物を処理した後はよく手を洗ってくださいね。お友達とすぐに遊んだり、登園することも控えましょう。
その点が不安な場合は、かかりつけの小児科へ一度診察してもらって診断を受けてもいいと思います。
まとめ
ふだん思いきり元気な子供との落差にすごく心配になってしまいますが、病院を受診する目安を知っていると、少し落ち着いて判断できるのではないでしょうか?
この記事ではいくつかの判断材料をご紹介しましたが、それに加えてもうひとつ大事なのが「お母さんの直観」です。
一番お子さんのことをよくわかっているお母さんの直観をフル稼働して、ちくいち様子を見守ってあげてくださいね。
「これは絶対におかしい!」というときは、四の五の考えずにすぐに病院へ連れて行きましょう!
結果たいしたことがなかったとなっても、それはそれでなんの問題もないですよ!
少しでもはやく回復しますように…!
その他もいろんな段階で気になることなどをまとめてますので、よかったら読んでみてくださいね→赤ちゃん子供の嘔吐、胃腸炎に関する記事まとめ