子どもが小さいうちは、風邪や中耳炎、歯医者さんと、病院に通う機会がとても多いですよね。
気づけば、1年間でけっこうな医療費を払っていた、ということも少なくありません。
そんな時に頼りになるのが「医療費控除」です。
でも、「うちの子の歯科矯正は対象になるの?」「領収書はどこまで取っておけばいいの?」と、迷うことも多いはず。
今日は、子どもの医療費と医療費控除について、わかりやすく整理してみます。

目次
- 1 医療費控除って、どんな制度?
- 2 目安は「10万円」を超えたかどうか
- 3 子どもの歯科矯正は、対象になることが多い
- 4 迷った時は、歯科医院で確認を
- 5 通院の交通費も、対象になります
- 6 レシートがない交通費は、記録で大丈夫
- 7 対象になりやすい医療費、こんなものがあります
- 8 対象にならないものも、知っておく
- 9 家族の医療費は、誰がまとめて申告する?
- 10 領収書は、5年間保管しておくのが安心
- 11 1年分の医療費、整理するコツ
- 12 確定申告は、いつ・どうやってするの?
- 13 還付されるのは、いくらぐらい?
- 14 歯科矯正は、分割払いでも対象になる?
- 15 年をまたぐ治療は、1年ごとに集計を
- 16 迷ったら、税務署や相談窓口へ
- 17 ドラッグストアの市販薬も、対象になることがあります
- 18 子どもの医療費助成との関係
- 19 子どもの健康と家計を、両方守るために
医療費控除って、どんな制度?
1年間(1月から12月)に支払った医療費が一定額を超えた時、超えた分を所得から差し引ける制度です。
差し引けた分だけ所得税や住民税の負担が軽くなり、確定申告をすると、払いすぎた税金が戻ってくることがあります。
勤め先の年末調整では手続きできないので、自分で確定申告をする必要があります。
目安は「10万円」を超えたかどうか
医療費控除の対象になるのは、1年間に払った医療費が10万円を超えた場合が基本とされています。
ここでいう医療費は、自分だけでなく、生計を同じくする家族全員分を合算できます。
子どもの通院や歯医者さんの費用も、合わせて数えてよいということです。
子どもの歯科矯正は、対象になることが多い
歯並びの治療と聞くと「見た目のため」と思われがちですが、子どもの場合は事情が少し違います。
かみ合わせが悪いなど、機能を整える目的で行う矯正は、医療目的として医療費控除の対象になるケースが多いとされています。
一方で、見た目を整えるだけの審美目的の矯正は、対象外になります。
子どもの場合、あごの成長を促したり、かみ合わせを整えたりする目的であることが多いため、対象になることが期待できます。
迷った時は、歯科医院で確認を
矯正が医療目的と認められるかどうかは、治療の内容によって変わります。
「医療費控除の対象になりますか?」と、治療を始める前に歯科医院へ聞いておくと安心です。
領収書に、控除の対象になる旨を書いてもらえるか、あわせて確認しておくとよいでしょう。
通院の交通費も、対象になります
病院や歯医者さんに通う時の電車やバスの運賃は、医療費に含めることができます。
ただし、対象になるのは公共交通機関の費用だけです。
自家用車で通った場合のガソリン代や駐車場代は、対象にならないので注意しましょう。
レシートがない交通費は、記録で大丈夫
電車やバスは、領収書をもらえないことも多いですよね。
そんな時は、日付、区間、金額を記録しておけば大丈夫です。
手帳やスマートフォンのメモに、通院のたびに書き残しておく習慣をつけておくと、後でとても助かります。
対象になりやすい医療費、こんなものがあります
- 病院や歯科での診察、治療費
- 処方された薬の代金
- 入院費用
- 子どもの歯科矯正(医療目的の場合)
- 公共交通機関での通院費
対象になるかどうか迷うものは、領収書や明細を取っておき、確定申告の時に税務署や国税庁の案内で確認してみましょう。
対象にならないものも、知っておく
見た目を整えるための治療や、健康増進のための市販薬の一部などは、対象外になることがあります。
また、保険金や出産育児一時金など、医療費を補てんするお金をもらった場合は、その分を差し引いて計算する必要があります。
すべてが対象になるわけではないので、あらかじめ頭に入れておくと安心です。
家族の医療費は、誰がまとめて申告する?
医療費控除は、生計を同じくする家族の医療費をまとめて申告できます。
ただし、申告する人は、家族のうち誰か一人です。
一般的には、所得が高い方が申告するほうが、税金が戻る金額が大きくなることが多いとされています。
夫婦のどちらで申告するのがよいか、一度話し合ってみてください。
領収書は、5年間保管しておくのが安心
確定申告の時には、領収書の提出は不要になっていて、代わりに「医療費控除の明細書」を作って提出します。
ただし、領収書は自宅で一定期間保管しておくことが求められています。
後から確認を求められることもあるので、年ごとに封筒やファイルにまとめて取っておくと安心です。
1年分の医療費、整理するコツ
年のはじめから、家族ごと、病院ごとに領収書を袋に入れておくと、年末にまとめやすくなります。
スマートフォンで写真を撮っておくのもひとつの方法です。
忙しい子育て中は、「あとでまとめよう」と思うほど、後回しになりがち。
毎月の終わりに少しずつ整理する習慣を持っておくと、確定申告の時期に慌てません。
確定申告は、いつ・どうやってするの?
医療費控除の確定申告は、翌年の2月中旬から3月中旬にかけて行うのが一般的です。
国税庁のウェブサイトで、画面の案内にしたがって入力していけば、申告書が作れます。
パソコンやスマートフォンから提出できる方法もあるので、小さな子どもがいても手続きしやすくなっています。
還付されるのは、いくらぐらい?
戻ってくる金額は、所得や医療費の額によって変わります。
医療費がちょうど10万円を少し超えたくらいだと、戻る金額はそれほど大きくならないこともあります。
一方で、子どもの矯正治療など、高額になる場合は、戻ってくる金額も大きくなることがあります。
「いくら戻るかわからない」という時は、国税庁の案内で、おおよその金額を試算してみるのがおすすめです。
歯科矯正は、分割払いでも対象になる?
デンタルローンやクレジットカードで分割して支払った場合でも、治療を受けた年に支払った金額が、その年の医療費控除の対象になります。
ただし、実際の支払いの方法やタイミングによって扱いが変わることもあります。
気になる場合は、治療を受けている歯科医院や、税務署に確認しておくと安心です。
年をまたぐ治療は、1年ごとに集計を
矯正のように、長い期間にわたる治療の場合は、1年ごとに支払った金額を集計して、その年の確定申告に使います。
毎年、その年の領収書だけをきちんと整理しておくことが大切です。
前の年の領収書と混ざらないよう、年ごとに分けて保管しましょう。
迷ったら、税務署や相談窓口へ
医療費控除は、細かい条件や例外もあるため、迷うこともあります。
そんな時は、税務署の相談窓口や、確定申告の時期に開設される相談会を活用してみましょう。
わからないままにせず、専門の担当者に確認するのが、いちばん確実で安心です。
ドラッグストアの市販薬も、対象になることがあります
病院で処方された薬だけでなく、薬局やドラッグストアで買った風邪薬などの市販薬も、治療のために購入したものであれば、医療費に含められることがあります。
ただし、ビタミン剤など、健康の維持や予防を目的としたものは、対象外とされることが一般的です。
レシートを取っておき、迷った時は確認してみましょう。
子どもの医療費助成との関係
自治体の医療費助成で、窓口の自己負担がなかった場合は、その分の医療費は、そもそも支払っていないことになります。
医療費控除の対象になるのは、実際に自分で支払った金額です。
助成を受けた場合は、支払った金額だけを集計するようにしましょう。
子どもの健康と家計を、両方守るために
子どもの病院代や歯医者代は、毎年のことだからこそ、家計の負担になりやすい出費です。
制度を上手に使いながら、健康面でも家計面でも、安心して子育てを続けていきたいですね。
今日の内容が、確定申告の準備を始めるきっかけになれば嬉しいです。













