ニュースで台風の進路予想を見るたびに、「うちの備え、これで足りているんだっけ」と、なんとなく不安になったことはありませんか。
水や食料は少しあるはずだけど、子ども用のものはどうだったか、正直あまり自信がない。
そんな状態で台風シーズンに突入してしまう家庭は、実はとても多いです。子どもがいると、大人だけの備えとは違う視点も必要になってきます。
今日は、台風が来る前に確認しておきたい、子育て家庭ならではの防災チェックリストをお伝えします。
一度にすべてをそろえようとすると大変ですが、今日から少しずつ準備しておけば、台風が近づいてきたときも慌てずに済みます。
家庭の備蓄、まず押さえたい基本ライン
内閣府の防災情報では、家庭での備蓄は「最低3日間、できれば1週間分」が目安とされています。
大きな災害のあとは、物流が止まったり、お店に人が殺到したりして、必要なものがすぐに手に入らない状態が続くことがあるためです。
「うちは大丈夫」と思っていても、実際に棚を確認してみると、水や食料が数日分しかなかった、ということは珍しくありません。特に台風シーズンの前に一度見直しておくことをおすすめします。
備蓄というと難しく感じるかもしれませんが、「ローリングストック」という考え方を使うと、無理なく続けられます。
これは、普段から食べている食料品や日用品を少し多めに買っておき、賞味期限が近いものから消費して、使った分だけ買い足していく方法です。
特別な非常食を大量に買いそろえる必要はなく、いつもの買い物に「少し多めに」を加えるだけで、自然と備蓄が積み上がっていきます。
水は、飲料用として1人1日3リットルが目安といわれています。家族の人数分×3日〜1週間分を計算すると、想像していたより多くの量が必要だと気づく人も多いはずです。
一度にまとめて買うのが大変な場合は、買い物のたびに1本ずつ多く買う、というくらいのペースでも構いません。
赤ちゃん・小さな子ども特有の備蓄品
大人の備えだけでは、子育て家庭の防災としては不十分です。子どもならではの必需品を、それぞれ確認していきましょう。
乳児用ミルクは、3日分以上のストックがあると安心とされています。
災害発生後は、粉ミルクが1週間以上品薄・欠品状態になることもあり、配給が届くまでに時間がかかる場合もあります。
普段から使っているミルクを、少し多めにストックしておく習慣をつけておきましょう。
おむつについても、最大1週間分程度を目安にストックしておくとよいとされています。
サイズアウトが早い時期は、備蓄用のおむつが小さくなってしまうこともあるので、時々サイズを見直すことも忘れないようにしてください。備蓄していたおむつが結局サイズアウトして使えなかった、という声もよく聞かれます。
離乳食期の子には、レトルトの離乳食や、お湯を注ぐだけで食べられるフリーズドライ食品なども備えておくと安心です。
普段食べ慣れているものを備蓄しておけば、災害時の不安な状況でも、いつもと同じものを口にできるという安心感にもつながります。
きょうだいがいる家庭では、上の子のおやつや軽食も忘れずに備えておきましょう。
小さい子ばかりに気を取られて、上の子の分が手薄になってしまうケースも少なくありません。
停電・断水に備えるもの
台風では、停電や断水が起こることも珍しくありません。
内閣府が推奨する品目には、懐中電灯、常備薬、携帯ラジオ、予備電池などがあります。
懐中電灯は、寝室・リビングなど複数の場所に置いておくと、暗い中でも慌てずに手に取れます。
スマートフォンは、停電時の情報収集や連絡手段として頼りになる一方、充電が切れてしまうと使えなくなります。台風の進路情報や避難情報も、スマートフォンを通じて確認する場面が多いはずです。
モバイルバッテリーは満充電の状態で用意しておき、時々充電状態を確認する習慣をつけておきましょう。
断水に備えては、飲料水だけでなく、お風呂に水を張っておく、ペットボトルに水道水を汲み置きしておくなど、生活用水の確保も意識しておくと安心です。
子どもがいる家庭では、常備薬(解熱剤や普段使っている薬)を切らさないようにしておくことも大切です。
かかりつけの病院や薬局が被災して開いていない可能性も考え、少し余裕を持って薬を用意しておくと安心です。
エアコンが使えなくなると、夏場の停電は熱中症のリスクにも直結します。
保冷剤を凍らせておく、うちわや携帯扇風機を用意しておくなど、電気に頼らない暑さ対策も合わせて考えておくと安心です。
窓や換気扇を使って、室内に熱がこもらないよう空気の通り道を作ることも意識してみてください。
非常持ち出し袋、何を入れる?
避難が必要になったときにすぐ持ち出せるよう、非常持ち出し袋を準備しておきましょう。
子育て家庭の非常持ち出し袋には、次のようなものを入れておくと安心です。
– 液体ミルクまたは粉ミルク(お湯がなくても飲める液体ミルクは特に便利です)
– 飲料水
– 紙おむつ・おしりふき
– おくるみやタオル
– 母子手帳のコピー、保険証のコピー
– 子どもが好きな小さなおもちゃや絵本
母子手帳や保険証は、原本を持ち出せない場合に備えて、スマートフォンで写真を撮っておく、コピーを非常持ち出し袋に入れておくといった対策が有効です。アレルギーの有無や普段飲んでいる薬の情報も、あわせて控えておくと、避難先で医療機関にかかる際に役立ちます。
避難所は、慣れない環境で子どもが不安になりやすい場所でもあります。
普段使っているタオルや、小さいお気に入りのおもちゃを一つ入れておくだけで、子どもの気持ちが落ち着きやすくなることがあります。見慣れたものが手元にあるという安心感は、大人が思う以上に子どもの支えになります。
非常持ち出し袋は、一度作ったら終わりではなく、子どもの成長に合わせて中身を見直すことも忘れないようにしてください。
半年に一度、衣替えのタイミングなどに合わせて確認する習慣をつけておくと、サイズアウトや期限切れを防ぎやすくなります。
持ち出し袋は、玄関や寝室など、すぐに手が届く場所に置いておくことも大切です。
いざというとき、クローゼットの奥から探し出すようでは、避難の初動が遅れてしまいます。
家族で「どこに置いてあるか」を共有しておくと、大人がその場にいない状況でも対応しやすくなります。
今日からできる、3つの一歩
台風シーズン前の備えは、完璧を目指さなくても、いくつかのポイントを押さえるだけで十分に効果があります。
難しく考えすぎず、できるところから一つずつ手をつけていきましょう。今日からできることとして、次の3つを試してみてください。
1. ミルク・おむつを3日分〜1週間分、多めにストックしておく
2. モバイルバッテリーを満充電にし、懐中電灯を複数の場所に置いておく
3. 非常持ち出し袋の中身を、子どもの今のサイズ・月齢に合わせて見直す
台風が近づいてから慌てて準備するのではなく、今のうちに少しずつ整えておくことで、いざというときも落ち着いて対応できます。
備えがあるという事実そのものが、いざというときの安心感につながります。
子どもを守れるという自信は、日々の小さな準備の積み重ねから生まれます。
今日、家にある備蓄を一度確認するところから始めてみてくださいね。













